女性の年齢と健康

人生の節目節目で体調の変化を経験される方も多いと思います。
自分の体調を長い期間でコントロールするのはなかなか難しいものですが、
年齢の節々をうまく過ごすことが大切になります。

女性のライフステージ
から見る養生と不調

  • この時期の養生・治法
  • この時期に考えられる病気・不調

誕生

胎児
卵母細胞ができ、年齢とともに年をとる。

月経

受精に備えて子宮内膜が肥厚し、排卵された卵子が受精しなかった場合、内膜が無用になり月経が起こる。

調経
月経を正常なものへ

月経痛、月経不順、月経前症候群(PMS)、子宮筋腫、子宮内膜症など

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妊娠

妊娠中
胎教・養胎、安胎-三陰交のお灸

不妊、習慣性流産、悪阻、妊娠中毒症 など

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出産

新生児
胎毒下し-マクリ(胎毒浄化、胎児の発育の為)
産後
休養と保温 悪露など
母乳
胎児の成長、病気予防、人間らしさ、母体回復の為
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更年期

子離の時期
不定愁訴
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老年期

老いを受け入れ、第二の人生を
骨粗鬆症、膀胱炎、尿失禁、子宮脱・子宮下垂、認知症 など
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女性の体は
「7の倍数」
で変わる

漢方の古典「黄帝内経素問」上古天真論には女性の体は7の倍数で年齢と共に変化し、腎が成長・発育・生殖・老化の過程に関わることが記されています。

『黄帝内経霊枢』天年篇には、人の血気の盛衰や生まれてから死ぬ迄のプロセスが10の倍数の年齢で記されています。 これらを参考に一人一人自らの節目として7の倍数から10の倍数の年齢を観察して取り組んでいかれると良いでしょう。

7

腎気が盛んになり、永久歯へ生え変わり、髪の毛も長く伸びる。

14
初潮

初潮を迎える。

21

腎気が身体全体に行きわたり、親知らずも生え、身長も伸び切る。

28

筋骨ともしっかりし、髪もふさふさになり、体が最も充実する。

35

充実した腎気も衰え始め、顔もやつれ、髪の毛が抜け始める。

42

顔はすっかりやつれ、白髪が混じるようになる。

49
閉経

閉経を迎える。

※古典が書かれた頃と現代では異なる面もあり、また個人差もあるため、あくまで目安となります。
女性特有の主な症状
生理不順、生理痛、月経前症候群(PMS)、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫、帯下の異常、不定愁訴、更年期障害、冷え症、しもやけ、貧血、産後の不調(うつ、体力低下、授乳トラブル)、頭痛、めまい、不安、喉の閉塞感、うつ、ドライアイ、便秘、膀胱炎、尿漏れ、子宮脱など

女性のライフステージ
ごとの養生法

月経

五臓を調和し、
充分な気血を巡らせて

安定した(正常な)月経の為には、五臓が調和し、充分な気血が巡ることが大切です。
特に身体内部・外部の冷えに注意し、ストレスも溜めないよう気をつけましょう。
妊娠・出産をうまく切り抜けるには、思春期、婚前の身体づくりが基本です。
妊娠

充分な気血が巡るように

子宮の血の巡りが良い状態を保ち、安胎することが重要です。
妊娠中の貧血は、胎児の生長・発育に影響を与え、妊娠中毒症も招きやすく、出産にも影響します。
充分な気血が巡るようにするため、下記のことに気を付けます。
  • 十分な睡眠と休息をとる。
  • 食事では栄養バランスに気を配り、肉食・乳製品・甘いもの・冷たいものは気を付ける。
  • 体を冷やさない。
  • 心穏やかに過ごす。
  • 周囲の人へも頼り無理をしない。
  • 軽い体の操作(気功・ヨガ・ウォーキング)を取り入れる。(安静が必要な時期は安静に。)
妊娠中の養生が安産へもつながります。
安胎、悪阻、逆子、安産への伝統医学による対応もありますので、ご希望の方はご相談ください。
出産(産後)

気血を整えて

出産時の陰液や血液の損失、さらに産後の育児・授乳により、気血が不足し、便秘や風邪をひきやすい等の症状が現れやすくなります。
気血を整えるため、衣・食・住の環境を整え、できるだけ休養・保温することが大切です。
胎児の誕生への祝福と、胎児を授かってからの生活・お産を通じて、新たな命の誕生に貢献できた自分自身と家族への感謝・祝福を送りましょう。
分娩・産褥期の養生が次の妊娠、そして来るべき更年期をスムーズに過ごすための条件ともなります。
更年期

腎を補い、気血水を整えて

腎の衰えが始まります。それに伴い、気・血・水の変調が起こり様々な症状が現れます。
腎を補い、気血水を整えます。
身体の変化を受け入れ、ライフワークを見直す時期で、第2の人生を迎える為の転換期でもあります。
素直な心の表現を大切にして、家族には若干感情が乱れるかもしれない事を事前に伝えておくと良いです。生活では呼吸法・食養・身体の操作などを取り入れると良いでしょう。
老年期

腎を補い、ゆるやかな
老化のための養生を

腎の衰えが顕著になり、身体機能の低下、それに伴い血行不良などが現れます。
腎を補い、老化を加速させないよう養生する事が大切です。
  • 導引、ヨガ、気功、散歩など自分にあった適度な運動をする
  • 仕事や人付き合いで無理をしない
  • 心穏やかに過ごす(おしゃべり、よく笑う、陽気に過ごす)
  • 志、意欲を持つ、青春時代のようなワクワクする思いを持つ
身体機能の低下は起こりますが、人生経験は豊富です。老いを受け入れ、第2の人生を楽しみましょう。

上記の養生法は一例であり、
ひとりひとりに合った
方法があります。

当院では、お身体の状態をお聞きして
ひとりひとりに合った養生法
をご提案いたします。

お悩みや気になることが
ございましたら、

ぜひお気軽にご相談ください。

鍼灸院で施術、または漢方薬局で漢方をお求めになられたお客様で、ご希望の方に院長著書の養生法をまとめた冊子(「いのちのしくみ」をあじわう / 和器出版)を差し上げています。ぜひご活用ください。

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定休日 / 日・月・祝祭日

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